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2023/12/11 11:00


犬の耳には自浄作用があるので、犬種の耳の形によっても変わりますが、他の部位と比べるとケアの回数は少なくても良いといわれています。


とはいえ、なかには、愛犬の耳から嫌な臭いがして気になっている人もいるかもしれません。

愛犬の耳垢を取り除くためにはどうしたらいいのか、綿棒や洗浄液などの使い方についても詳しく解説していきます。


愛犬の耳掃除の頻度はどのくらい必要?


犬の耳掃除は、目安として月1・2回程度で十分だといわれています。


そのため、特に回数を決めずに、耳のチェックをして汚れが気になったときに掃除をしている人も多いのではないでしょうか。

犬は犬種によっても耳の形が違うので、汚れ方も変わってきます。

例えば、立ち耳タイプの犬は、もともと汚れが溜まりにくく通気性も良いといわれています。
耳を確認してみて、そこまで汚れていなければ、磨く頻度は少なくていいと思います。

犬のなかでも垂れ耳の犬種になると、通気性が悪く耳垢が溜まりやすい犬種です。
油断するとあっという間に耳のなかが汚れてしまい、トラブルの元になることも…。
例えば「アメリカン・コッカースパニエル」の場合は注意が必要です。

犬種によっても、耳掃除の頻度が違うため、月1・2回程度の掃除に、定期的に耳の状態を確認するのがベストです。


犬の耳掃除の正しいやり方


犬の耳掃除のやり方のポイントを紹介します。 

・コットンを使って掃除をする
犬の耳掃除・ケアするときは、犬用の綿棒なども売られていてはいますが、基本的には「コットン」を使うのがおすすめです。
コットンも犬の耳掃除専用の商品が売っているので、それを用いて、優しく汚れふき取るようにしましょう。

コットンは濡らさず乾燥させた状態だと、耳のなかを傷つけてしまうことがあるので、お湯で濡らしてもいいですし、洗浄液(イヤークリーナー)を使って掃除をする方法がおすすめです。

なお、洗浄液を最初に使ったときには、犬の耳に刺激になっていないか、トラブルが起きていないかを確認したうえで使用しましょう。

また、耳のなかに何かしらのトラブルを起こしているときは洗浄液を使わずに、シンプルにお湯を使っても良いと思います。

・優しく拭きとるようにする
コットンに洗浄液をしみ込ませたあとに、犬の耳の内側を拭いていきます。
犬の耳周りだけを丁寧に拭きとるようにして優しくなじませていきます。

汚れが浮いてきたら、その汚れをふき取る程度で問題ありません。
もっときれいにしようと夢中になってしまって、指に巻き付けたコットンを耳の中の奥までグイグイ押し込んでしまいがちですが、犬も嫌がってしまうこともありますので、その必要はありません。

また、耳掃除に慣れてきたら愛犬の耳のなかにゆっくり注意しながら洗浄液を入れて掃除をする方法もあります。

犬の耳をしっかりと固定しながら、洗浄液を入れて、耳の付け根の部分をマッサージしていきます。
指を離したあとに、犬が頭をふって汚れが出てきたらふき取るだけです。
頭を振ったときに汚れが飛び散ることがあるので浴室など直接流せる場所で行うようにしましょう。

飼い主さんが「大人しくできて偉いね」など声掛けをしながら耳掃除をしてあげると愛犬も安心します。

強い力でこすらないように十分に注意しながら、犬の耳掃除を行うようにしましょう。

耳掃除が終わったあとは、愛犬をたくさん撫でてリラックスさせてあげてください。


犬の耳掃除でやってしまいがちな間違えたやり方


犬の耳掃除について、正しい知識を持たずにやってしまう飼い主さんも少なくありません。

犬の耳はとてもデリケートですし、無理に汚れを取ろうとして傷つけてしまう心配もあります。
犬の耳掃除でやってしまいがちな間違えたやり方について紹介します。

・綿棒を使った掃除はしない
犬の耳掃除を行うときに、いきなり綿棒を使うのはおすすめしません。

綿棒を使うと細かい部分まで掃除ができるような気がするのですが、綿棒だと犬が動いてしまったときに耳のなかを傷つけてしまうリスクもあります。
また、耳垢が奥に入ってしまい外耳炎になるリスクもあります。

力加減の調整も難しいのでいきなり綿棒を使った掃除は避け、前述した「コットン」を使いましょう。

なお、犬の耳掃除に慣れてきたタイミングで、綿棒を使用した掃除をする場合は、犬の耳用の綿棒を用いましょう。

・耳掃除のやりすぎはNG

犬の耳掃除をついやりすぎてしまう飼い主さんもいます。

なかには汚れが気になると2日・3日に1回のペースで掃除をしてしまい耳トラブルの原因を引き起こしていることも。
頻繁に耳掃除をしてしまうと、耳のバリア機能が壊れてしまいます。

また、犬の耳にはもともと自浄作用があるので掃除の頻度はそこまで必要ありません。

耳の奥にある耳垢を取ってしまうと、汚れを押し込んでしまうだけでなく耳の奥も刺激してしまい痛みを感じることもケースとしてはあります。

過度な耳掃除は犬にとっても負担がかかるので軽く拭く程度にしておきましょう。

もし、耳の奥にある耳垢が気になるときは、動物病院で相談してみましょう。

・消毒用アルコールは使わない
犬の耳掃除で消毒用アルコールを使ったほうが取りやすいと思っている飼い主さんもいると思います。

ただ、犬の耳はデリケートなので、消毒用のアルコールなどは必要ありません。
刺激も強くトラブルを起こす原因になってしまいます。

また、肌のバリア機能を低下させてしまうこともあるので、使用しないほうが安心です。

人間用のものも、赤ちゃん用であっても防腐剤が含まれていることもあります。
そのため、犬用でない限りが使わないほうが安心です。

・耳毛の処理はしない
耳毛が多い犬種だと、通気性をよくするために短くカットしようと考えている飼い主さんもいると思います。

ただ、耳毛抜きは大きな苦痛になってしまう可能性もあるため、自宅で行うのはおすすめしません。

耳道内に入り細菌感染の原因になってしまうリスクもあります。
どうしても耳毛の処理を行うときはプロに任せるのをおすすめします。


犬の耳垢でわかる健康チェックの方法


犬の耳掃除の際に、耳垢の内容を見ると、今健康なのかどうか状態をチェックすることができます。

・耳垢の正常な色は?
犬によっても耳垢の色は変わってきますが、基本的には茶色が正常な状態です。

かさかさしている耳垢もあれば、湿っているベタベタの耳垢もあります。
多少の個体差があるので、いつもと違うときは様子を確認するようにするといいと思います。

茶色の耳垢でも量が急激に多くなったときは、マラセチア菌に感染している可能性も考えられます

黒い耳垢のときは、耳ダニの寄生があるので、動物病院を受診するようにしましょう。

ドロっとした黄色の耳垢は細菌感染していることも考えられるなど、耳垢が健康状態のバロメーターとなります。


犬が耳掃除を嫌がるときの対処法


犬のなかには耳掃除を嫌がり、できないと悩む飼い主さんもいると思います。

個体差や性格もあるので無理に耳掃除をする必要はありません。
犬が暴れてしまい耳のなかを傷つけてしまうほうがリスクになる可能性があります。

ただ、耳を確認してみたら思っていた以上に汚れていて掃除をしたい場合もあるかもしれません。
その場合は、犬がリラックスしているタイミングを狙って耳掃除をしてもいいと思います。

我慢できたときは褒める、おやつをあげるようにします。

耳掃除に対しての苦手意識を変えていくことも大切です。
それでも耳掃除が苦手な犬の場合は。動物病院に相談して任せてみてもいいと思います。

 

犬の耳掃除の頻度と方法についてのまとめ


愛犬の耳掃除は、嫌がるときは無理に行う必要はありません。

ただ、耳垢を見ると健康状態が確認できるので、定期的に確認するようにしておきましょう。

愛犬に最適な耳ケアの方法を知り、快適な状態にしてあげてくださいね。