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2024/07/31 10:00


「どうして犬の歩き方がおかしくなるの?」
「犬の歩き方がおかしい場合はどのように対処すればいい?」
と疑問をお持ちの方がいるかもしれません。

犬の歩き方がおかしい場合、病気にかかっていたり、怪我をしていたりする可能性があります。
犬の歩き方に異変が見られる理由について理解して、正しく対処することが大切です。

本記事では、犬の歩き方がおかしい原因や対処法、よくある質問について解説するので、ぜひ参考にしてください。


【年齢別】犬の歩き方がおかしい原因

犬の歩き方がおかしくなる原因は年齢によって大きく左右されます。
以下で、年齢別に犬の歩き方がおかしい原因を確認していきましょう。

・幼犬の場合
幼犬の時期は、犬の体格によって変わってきます。

体格

幼犬の時期

小型犬

〜生後10ヶ月

中型犬

〜生後1歳

大型犬

〜生後1歳半


それでは、幼犬の歩き方に異常が見られる場合、どのような病気が疑われるのでしょうか?

【前足の異常】
幼犬の前足がおかしい場合、以下の病気である可能性があります。

・骨折/脱臼
・離断性骨軟骨症(肩、肘)
・肘突起癒合不全
・鉤状突起分離症
・汎骨炎
・肥大性骨異栄養症
・肘関節形成不全

肘突起癒合不全は肘の疾患として多く見られ、頭を揺らすように歩くようになります。
運動をすると状態が悪化しやすく、一度落ち着いても再発する可能性が高いです。

【後ろ足の異常】
後ろ足に異常が見られる場合、以下の病気を疑いましょう。

・股関節形成不全症
・膝蓋骨脱臼
・骨折
・股関節脱臼
・汎骨炎
・肥大性異栄養症
・大腿骨頭壊死
・離断性骨軟骨症

例えば、膝蓋骨脱臼は小型犬によく見られる病気です。
膝の部分にある膝蓋骨に異常が見られる病気で、骨がずれてしまうことがあります。

特に幼犬の時期に滑りやすい環境で遊んでいると、膝蓋骨脱臼を発症しやすいようです。

・成犬の場合
犬が成犬になるタイミングを以下の表にまとめました。

体格

幼犬の時期

小型犬

9~12ヶ月

中型犬

9~12ヶ月

大型犬

12ヶ月


犬の歩き方に異変が見られる場合は、下記の原因を疑いましょう。

【前足の異常】
成犬の前足に異常が見られる場合、以下の状態である可能性があります。

・骨折/脱臼
・変形性関節症
・免疫介在性関節炎
・骨
・軟部組織の腫瘍
・頸部の椎間板ヘルニア

例えば、免疫介在性関節炎は免疫の異常により発症する病気です。
主な症状として、痛みで足を引きずったり、関節に腫れが見られたりすることがあります。

【後ろ足の異常】
成犬の後ろ足に異常が見られる場合は、以下の病気を発症しているかもしれません。

・膝蓋骨脱臼
・前十字靱帯断裂
・半月板損傷
・骨折、脱臼
・アキレス腱断裂
・変形性関節症
・免疫介在性関節炎
・骨や軟部組織の腫瘍
・胸腰部の椎間板ヘルニア
・馬尾症候群

成犬の後ろ足に見られることが多い馬尾症候群とは、腰と尻尾の間にある神経が圧迫されることにより、痛みが出る病気のことです。
大型犬に多く見られますが、小型犬でも発症することがあります。

・老犬の場合
老犬の年齢目安は、以下の表を参考にしてください。

体格

老犬の目安

小型犬

7歳

中型犬

6歳

大型犬

5歳


老犬になると筋力が衰えるため、歩き方が変わることがあります。

ちなみにここまで紹介したように、犬の歩き方に異常が見られる原因はさまざまです。
原因によって適切な対処法は異なります。

自己判断するのではなく、必ず獣医に診てもらうようにしましょう。


犬の歩き方がおかしい時の対処法は?

犬の歩き方がおかしい場合、どのように対処すればいいのでしょうか?
病院で診察・治療を受けるほかに、お家でもケアをしてあげると良いでしょう。

・マッサージやストレッチをする
運動させる前にマッサージやストレッチをすると、事故や怪我を防止できます。
凝り固まっていた筋肉がほぐれて、体が動きやすくなるためです。

手のひらを使って全身を撫でてあげることで、基本的なマッサージとなります。
また、血行が悪くなりやすいシニア犬の場合、肉球をほぐしてあげると良いでしょう。

しかし、病気や怪我の状態によってはマッサージやストレッチが逆効果になる可能性もあるので注意してください。
獣医に相談してからマッサージやストレッチを行うようにしてください。

・床や階段にカーペットやクッションマットを敷く
犬の筋力が衰えている場合、家の中で危険な場所にカーペットやクッションマットを置くと良いでしょう。

床や階段は犬が滑りやすい場所です。
カーペットやクッションマットを置くことで、犬が滑るのを防ぐことができます。

また、スロープや段差のないベッドなどを活用して家の中の段差をなくし、怪我を未然に防ぐのも良いでしょう。

・持ち手つきのドッグハーネスで散歩をサポートする
ドッグハーネスとは、犬の胴体に装着する胴輪のことです。
散歩時に愛犬がふらつく場合は、持ち手付きのドッグハーネスを活用しましょう。

持ち手がついているため、階段などでふらついた時でも飼い主さんの力でサポートできます。
転倒防止になり、怪我を未然に防ぐことが可能です。

しかし、小型犬の場合は飼い主さんがかがむ必要があります。
そのため、飼い主さんの足に沿うように歩かせてサポートしてあげると良いでしょう。


犬の歩き方に関するQ&A

ここでは、犬の歩き方に関するよくある質問を紹介します。

・歩き方がおかしいのは、すぐ治るの?
犬の歩き方がおかしくなる原因はさまざまです。
そのため、すぐに状態が改善されるかどうかは原因によります。

例えば、犬は注目を集めるために仮病を使うことがあります。
この場合は、犬とのコミュニケーションの時間を確保することで、状況が改善される可能性が高いです。

しかし、犬が外傷を負っていたり、病気にかかっていたりする場合、治癒までに時間を要することがあります。
そのため、まずは獣医に診断してもらい、治療期間についても相談することをおすすめします。

・歩き方以外に震えたり吠えたりしている場合は、どうすればいい?
歩き方以外にも、犬の行動に異常が見られることがあります。
例えば、震えていたり、長時間吠えたりする行動です。

歩き方の異変と同様、震えたり吠えたりする原因も犬によって大きく異なります。
例えば、てんかんや機能障害、中毒などの病気で震えている可能性や、筋力の衰えにより震えている可能性も考えられます。

なお、震えたり、吠えたりする行動は犬のストレスサインの一種でもあります。
犬が見せるストレスサインについては、以下の記事を参考にしてください。


・歩き方がおかしいのに、足を痛がらない場合はあるの?
先述した通り、犬は仮病を使うことがあります。
わざと歩き方をおかしくして、飼い主さんの気を引こうとしているケースも少なくありません。

歩き方がおかしいのに足を痛がらない場合は、仮病の可能性も考えられるでしょう。
他にも、先天的な理由で骨や関節に異常が見られることもあります。
しかし、別の可能性も考えられるので、必ず専門知識のある獣医に相談するようにしてください。


まとめ

今回の記事では、犬の歩き方を心配している方に向けて、犬の歩き方がおかしい原因をはじめ、適切な対処法や犬の歩き方に関するQ&Aを解説しました。

犬の歩き方がおかしくなる原因は、犬によって大きく異なります。
そのまま放置するのではなく、異変が見られたら獣医に原因を診断してもらいましょう。

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