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2024/07/31 10:00


グルテンフリーのドッグフードは、犬のアレルギー対策や肥満対策が注目され、たくさんの商品が生産・販売されています。

本記事では、グルテンフリーのドッグフードとは何か、そのメリット・デメリット、グルテンフリーのドッグフードを選ぶ際のポイントについて解説します。

愛犬の健康を考えたドッグフードを探している方は、ぜひ参考にしてください。


グルテンフリーのドッグフードとは?

グルテンフリーとは、小麦やライ麦に含まれる成分「グルテン」が含まれていないことを指します。
グルテンフリーのドッグフードとはどんなものなのか説明します。

・グルテンが犬に与える影響
ドッグフードには、満腹感を得るために、多くの商品で小麦などの穀物が使われています。
小麦に含まれるタンパク質であるグルテンは、適切に調理されていれば、犬にも消化可能です。

しかし、グルテンは、犬によっては体に合わず摂取すると体調が悪くなることがあります。
グルテンが犬に与える影響の代表的なものとして、アレルギーと不耐症があります。

グルテンは、犬にとってアレルギーの原因となる場合があります。
グルテンアレルギーの犬がグルテンを摂取すると、下痢や皮膚の痒みなどのアレルギー反応が起こります。
そのため、グルテンによる犬の体への悪影響を避けるために、グルテンフリーフードが使われるようになりました。

・グレインフリーとの違い
グルテンは、穀類の一種である麦類に含まれるタンパク質のうちの1つです。

グルテンフリーフードは、穀類のなかのグルテンだけを除去したフードです。
穀類に含まれる炭水化物、脂質、グルテン以外のタンパク質などの栄養素を摂取したい場合、アレルギーなどで合わない物質がグルテンのみに絞られている場合は、グルテンフリーが適しています。

一方で、グレインは穀類全般を指す言葉です。

ここでいう穀類は、キヌアや蕎麦、豆類などは含まれず、米、大麦、小麦などのイネ科の穀物を指します。
グレインフリーフードは、穀類自体を入れないフードのことを指し、麦類以外にもアレルギーがある犬に適しています。


グルテンフリーのドッグフードのメリットとは?

グルテンフリーのドッグフードには、犬の健康を守るのにさまざまなメリットがあります。

・アレルギー対策ができる
グルテンフリーのドッグフードを使うと、アレルギー対策ができる利点があります。
既に述べたとおり、グルテンは犬のアレルギーを引き起こす原因物質であり、グルテンフリー食にすると犬のアレルギーを起こりにくくすることができます。

グルテンの含まれるドッグフードを使用していて、皮膚をかく様子があったり、耳を痒がって外耳炎になったり、下痢が続いたりしたときは、グルテンアレルギーの可能性もあります。

動物病院でアレルギー検査をして、グルテンアレルギーに該当する場合は、グルテンフリーフードに変えると皮膚や消化器の症状が軽減されることが期待できます。

・腸内環境を整える
グルテンフリーのドッグフードは、腸内環境を整えられることもメリットです。

犬は肉食に近い雑食と言われています。
犬にとって穀物は消化しにくいため、消化しやすくするために、ドッグフードに含まれる穀物は加熱・加工されています。

小麦由来成分が少なく肉や魚の割合が多いグルテンフリーフードは、犬にとって消化しやすいのです。

また、グルテンは粘り気のある物質で、消化しきれなかったグルテンが腸壁に付着して消化を悪くする可能性が指摘されています。
グルテンフリーフードは腸内でスムーズに消化され、悪玉菌の増殖を防ぐことが期待できます。

・肥満予防ができる
グルテンフリーのドッグフードを使うと、肥満予防ができるメリットもあります。
グルテンを含む穀物は、炭水化物を多く含みます。炭水化物をとりすぎると肥満や高血糖の原因となります。

肥満の犬は、高タンパク低脂肪のドッグフードを与えることが望ましいです。
グルテンフリーフードは穀物をカットしているものも多いため、肥満予防ができます。

また、グルテンを含む小麦などは、高GI食品です。
GIが高いと、食後の血糖を急激に上げるため、インスリンが過剰分泌され肥満になりやすくなります。

グルテンフリーフードは低GIで食後の血糖値の上昇がゆっくりであり、インスリンが緩やかに出るため肥満予防効果が期待できます。

・治療食になる
グルテンは、犬の壊死性脳炎の原因となると言われています。

グルテンを摂取したときに、犬の体がグルテンを異物として認識し、グルテン抗体ができます。
グルテン抗体が脳の細胞への抗体としても働いてしまい、脳に付着したグルテン抗体により壊死性脳炎を引き起こすと言われています。

この壊死性脳炎は、パグでは壊死性髄膜炎(パグ脳炎)、ヨークシャテリアやチワワなどでは壊死性白質脳炎として現れます。

脳炎のある犬は、グルテンをこれ以上摂取しないように食事を配慮する必要があります。
グルテンフリー食は、脳炎の犬にとって病気の進行を防ぐ治療食となるため、健康維持に有用です。


グルテンフリーのドッグフードのデメリットとは?
グルテンフリーのドッグフードのデメリットについて解説します。

・価格が高い傾向にある
グルテンフリーフードは、比較的コストの低い穀類の使用を抑え、肉・魚などを中心に材料を厳選する必要があるため、価格が高くなる傾向があります。
肉・魚由来の動物性タンパク質は、あまり安いものだと品質が低くなる場合があるため、ある程度価格が高いものを選ぶことをおすすめします。

通常のドッグフードから、グルテンフリーのドッグフードに変更すると、毎月の犬の食事代が上がる可能性が高いです。
しかし、アレルギーや消化器系の不調、肥満などが防げれば、医療費がかからず長期的には出費が抑えられることもあります。

・安いドッグフードには多くの添加物が含まれている可能性がある
安いグルテンフリードッグフードは添加物を多く含む可能性があることもデメリットと言えるでしょう。

添加物は、厚生労働省に認可されたもののみが使われており、添加物を使用する場合は材料に表記する必要があります。
添加物は、品質の劣化をゆるやかにしたり、安全性を高めたりする目的で使用されており、添加物自体が悪いわけではありません。

しかし、甘味料や着色料は、コストを抑えて犬の食いつきを良くする目的で使われることが多く、これらの添加物を含まないドッグフードを選ぶことが望ましいです。

着色料は、発癌性が指摘されているものやアレルゲンとなる可能性のあるもの、肝臓や腎臓に悪影響を及ぼす可能性があるものもあります。甘味料は、糖尿病や便秘の原因となりうる成分もあると言われています。

・高齢の犬は内臓に負担がかかりやすい
グルテンフリーフードは、高齢の犬や内臓機能の落ちている犬にとって負担が大きい場合があります。
グルテンフリーで穀類をカットすると、タンパク質の割合が増えます。

タンパク質は分解されるとアンモニアになります。
有害物質であるアンモニアが肝臓で尿素に変えられ、腎臓で尿となり排泄されます。

タンパク質が過剰になると、より多くのアンモニアを処理しなければならないため、肝臓や腎臓に負荷がかかります。
高齢の犬は肝機能・腎機能が落ちているため、グルテンフリーフードで内臓に負担がかかる恐れがあります。

筋肉量や運動量が減る高齢の犬は、老年期用の低脂肪のフードを選ぶと良いでしょう。


グルテンフリーのドッグフードを選ぶ時のポイントは?

グルテンフリーのドッグフードは、製品によって内容が大きく異なります。
グルテンフリーの表記があることはまず確認したいところですが、それ以外に注意するポイントを解説します。

・原料の表記が明確なものを選ぶ
ペットフードのパッケージには、ペットフード名称、賞味期限、原材料名、原産国名、事業者名とその住所の5項目を表示することがペットフード安全法に義務付けられています。
肉類・肉副産物としか書いていないものではなく、具体的に豚肉、牛肉、鹿肉、チキン、ターキーなど何の肉を使っているのか表記されているものを選びましょう。

肉副産物とは、動物から取り出された肉以外の部分のことを指し、内臓などが含まれます。
肉類は、動物の肉部分および肉副産物または肉加工品を指します。

原材料だけでなく、原産国の表記も確認が必要です。
原産国は、最終加工をした国を記載するため、品質にこだわりたい場合は、原材料の原産国の記載があるドッグフードを選ぶとより安心です。

・肉や魚が主原料のものを選ぶ
グルテンフリーのドッグフードは、肉や魚が主原料のものを選びましょう。

タンパク質にはアミノ酸スコアというものがあり、アミノ酸スコアが高いほどタンパク質として栄養を吸収しやすいです。
肉や魚などの動物性タンパク質はアミノ酸スコアが大豆などの植物性タンパク質より高く、効率良く栄養摂取できます。

また、グルテンフリーフードでも、他の穀物を使っているフードの場合は、アレルギー予防や肥満予防などのメリットを得にくい場合があります。
原材料は、成分量が多い順に記載されているため、肉や魚がはじめに記載されている商品は、肉・魚の含有量が多いとわかります。

・ライフステージや体型に合わせる
グルテンフリーのドッグフードを選ぶときは、ライフステージや体型に合わせることも大切です。

幼犬・成犬・老犬で、必要な栄養素の量・バランスが異なります。
体が成長途上の幼犬は、タンパク質の割合が多く、脂質やカルシウムも多めのものが良いです。
筋力が落ち、運動量も少なくなる老犬は、低脂肪のフードが適しています。

また、体型によってもフードの調整が必要で、体重を減らしたい犬は低カロリー、低脂肪、低GI食材中心のフード、体重を増やしたい犬にはカロリーが高く、消化しやすく、高GI食材の多いフードを選ぶと良いでしょう。


まとめ

本記事では、グルテンフリーのドッグフードとは何か、グルテンフリーのドッグフードのメリット・デメリット、グルテンフリーのドッグフードを選ぶ場合のポイントについて解説しました。

グルテンフリーのドッグフードは、犬のアレルギーや肥満を防ぐメリットがあります。
犬の年齢や体型に合った成分のものを選ぶことが大切です。

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